陰陽(いんよう)
陰陽という概念は古代中国の哲学から由来しています。中国哲学の歴史の中で様々な学派がありますが、共通しているのは陰陽に対する解釈です。陰と陽とは世の中にある互いに対立する属性を持った二つの気というものであり、万物の生成消滅と言った変化は陰陽によって起こるとされるのです。
陰陽の原理は、陰があれば陽があり、陽があれば陰があるように、互いが矛盾しているが、存在することで己が成り立つ考え方です。陰陽の歴史は紀元前3世紀またはそれ以前にまでさかのぼることができ、中国の哲学、伝統医学と文化の基礎とされています。中国語では陰は月、消極、女性を表し、陽は太陽、積極、男性を表し、気象現象としての暗と明や寒と熱の対立概念です。
その中、太極図は陰陽のシンボルまたは道教のシンボルとしても知られ、中国文化の記号のひとつです。太極図は、黒と白の二色で表され、統合されており、互いに引きあい補いあうというのを表現しています。
そのため、陰陽は中国人の世界観を規定するもっとも基本的なカテゴリーと言い、陰と陽をのバランスをうまくとることで人生が幸せになるといわれています。日常にある陰と陽の関係性を観察や思考することによって、自分自身をより理解し、理想な自分に近づくことができると信じられています。